歯列矯正の手術~上顎の切開~
歯列矯正の手術~上顎の切開~
こんにちは。スグちゃんです。
2021.3.9に歯列矯正の一環として、上顎を切開する手術を受けました。
今回は、私が受けた手術の内容をお話ししようと思います。
現在、矯正をしている方の中で
「歯列矯正の手術はどんな感じなのかな?」
「痛いのかな?不安だな」
と思っていらっしゃる方のお役に立てれば幸いです。
入院初日から退院までの流れを、できるだけ詳しくお話しします。
Contents
私の受けた手術の内容
レントゲンやCT, MRIなどで頭蓋骨の撮影をしてきました。
その結果、私の場合は”上顎が小さく、下顎が大きい”という状態らしいのです。
通常ならば、上顎が大きく下顎が小さいという形になるのですが、私の場合は逆なんですね。
上顎が狭いせいで、本来入りきるはずの歯がきれいに並ばず、数本の歯が前に突出している状態になっています(椅子取りゲームで運悪く椅子に座れなかった人を想像してください)。
上顎を広げるための矯正器具があるのですが、私の年齢(矯正開始当時16歳)では、骨が硬くなって動かないという状態になってしまっています。
そこで、上顎の骨を切って、動かしやすくしよう!というのが今回の手術の内容となります。
※赤の線は、切開した部分。青の矢印は、矯正器具で動かしていく方向。
※私の頭蓋骨ではありません。
入院初日
入院初日は、健康観察の日です。
手術はまだありません。
この日は、体温や血圧を測定する程度で、あとはほとんど暇でした。
病院内の売店で最後になるであろうおやつを楽しんだり、YouTubeを視たり、翌日の手術に不安を持ちながらも、楽しんでいました。
最後の晩餐はこんな感じでした。
量が少なくて悲しかったですね。
後で売店でいろいろ買って食べましたけど笑
入院2日目
とうとう手術の日です。
主治医からは「たぶんめちゃくちゃ痛いよ」と言われていたので、
「俺の人生は今日で終わりだな」
と本気で思っていました。
手術前は、絶食になります。
全身麻酔をかけている最中に胃の内容物が逆流すると、肺炎になる危険性があるからです。
手術前は胃の中を空っぽにしておきます。
とはいえ、起きてから手術までは8時間近くあったので、朝はスポーツドリンクみたいな飲み物をもらえました。
加えて、点滴で水分補給もさせてもらえました。
さすがに術前に脱水状態になったら困りますからね。
手術前は相変わらず暇でしたが、点滴の針をぶっ刺したり、口の中のクリーニングをしてもらったり、入院初日よりは忙しかった気がします。
手術室への入室は看護師さんから伝えられました。
〇刑執行の時みたいな気分でしたね。知らんけど。
手術室内は、ドラマで聞くような「ピコ、ピコ」みたいな音が鳴っていました。パルスメーターか何かでしょうか。
また、患者や執刀医の気分を和らげるために音楽が流れています。
私が聞いたのは、瑛人の「香水」でした。
さあ、いよいよ全身麻酔の投与が始まります。
投与が始まった時は何も感じませんでしたが、1分くらいすると脳がぼやぼやしてきます。脳だけを水の中に入れられたような感じです。
次第に目を開けているのが面倒くさくなってきて、一度目を閉じたらもう目は開きません。
次に目を開けるのは数時間後になります。
寝ている間は何か夢を見ていたような気もしますが、何も覚えていません。
目を閉じてから、再び目を開くまでの体感時間は30~40秒ほど。
さっき目を閉じたと思ったら、すでに手術が終わっていたという不思議な感覚です。
術後は、麻酔が醒めるまでベッドで寝ていなければなりません。
導尿カテーテルと点滴につながれているので、寝返りをうちづらいのが一番いやなところです。
実は以前にも手術を受けたことがあるのですが、やはり術後の麻酔が醒めるのを待つ時間が一番つらいです。
寝返りがうちづらい、痛い、気持ち悪い、暑いなど、極めて不快な夜でした。
今回の手術は、術後に鼻血が出ることが多いそうで、私も夜に起き上がった途端、パタタと血が垂れてきました。
寝ているときにも、何か液体がのどを流れる感覚があって、それは血であった可能性が高いです。気持ち悪くなったのはそのせいだと思います。
ナースコールをして、つっぺするための綿球をもらってなんとかしのぎました。
入院3日目
地獄の夜が明け、やっと尿道カテーテルも抜いてもらいました(痛くて悶絶しました)。
男はこれで苦しむ時間が女性よりちょっと長いんですよ。
口の痛みに関しては、痛み止めの点滴を落としてもらっていたので、あまり苦しむことはありませんでした。
一応、骨折していることになるので、痛み止め有りでも食事には苦労するだろうと思っていたのですが、思っていたより噛めました。
術後の食事はこんな感じです。
前歯で噛もうとすると激痛が走りますが、奥歯なら何ともありません。
おかゆは、ほぼ飲み物です。
今回受けた手術は、術後に鼻が変形してしまう恐れがあるので、その予防として「レティナ」というシリコン製の器具を鼻に入れます。
穴が開いているので、呼吸はできます。ただし、術後は鼻血、鼻水、鼻詰まりがすさまじいので、結局呼吸はできません。
回復を待つしかありませんね。
入院4, 5日目
痛み止めと輸液(栄養たっぷりの液体)の点滴を1日2, 3回と主治医の診察を受けて終わりです。
暇な時間はYouTubeを視るか、寝るかの二択です。
1日中起きていられる元気がないので、結構寝ていた時間が長いと思います。
退院
1週間近く入院していると、もうちょっと入院していたいなと思い始めます。
看護師さんはかわいくて優しいし、少しでも体調が悪ければ何かしら処置を施してもらえますからね。泣く泣く退院です。
手術を受けて2週間後には、抜糸を行います。傷口を閉じるために縫っていた糸を取り除きます。
この処置は、導尿カテーテルを引き抜くのと同じくらい痛いです。
まあ痛い処置はだいたい一瞬で終わるので、そんなに恐れる必要もありません。
歯列矯正の手術はこんな感じで完結します。
術後の注意としては、とにかく転んで顔面を強打しないようにすることです。
今度は顎の骨が折れている状態なので、ぶつけたら簡単に骨がずれます。
ですので、注意しないと再び病院送りになります。
あとは噛みしめないようにしたり、口の中を清潔に保ったりすることくらいですかね。
正直、そんなに痛い思いはしませんでしたし、思っていたよりも苦労はしませんでした。
もし同じ手術を受ける方がいたら、そんなに不安にならなくても大丈夫なので、安心して手術に臨んでください。
絶対にあった方がいいアイテム
入院中によく使ったアイテムをご紹介します。
まず、ティッシュは2箱くらい持って行った方がよさそうです。できれば鼻触りの良いやつ。
鼻の中を掃除する頻度が半端ないので、普通の安いティッシュだとガザガザになります。
鼻セレブとかがいいと思います。
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うるおいたっぷりで、肌触りの良いティッシュです。
他には、イヤホンも欠かせません。
個室なら問題ありませんが、4人部屋とかになると、テレビや動画を視る時はイヤホンをしなくてはならないので、持っていないと暇で死にます。
終わりに
手術は痛くて苦しいものだと思っていたわけですが、その苦痛を取り除いてくれるのが看護師の役目です。
もし入院することになって、苦しいと思ったら遠慮なく看護師に言うべきです。
逆に言わないと怒られてしまいますからね(怒られているおじさんを見ました笑)。
私は術後の夜は3回ナースコールしました。
1回目:痛い
2回目:熱い
3回目:鼻血
看護師のおかげで、入院生活は割と快適なものになりました。
そしてメインは歯列矯正です。
歯並びが悪いとバカっぽく見えてしまったり、他者から見た自分の第一印象をぶち壊してしまったりします。
きれいに並んでいく自分の歯を見るのはうれしくなります。
歯並びが悪いと感じたら、なるべく早く矯正を始めるべきです。
私のように骨が硬くなって、手術する羽目になります。面倒ですし、矯正期間も長くなります。
矯正は痛いし、お金もかなりかかりますが、将来への投資だと思ってください。
手術というビッグイベントが終わったとはいえ、私の場合はこれからやっと本格的な歯列矯正が始まるということになります。
4年間準備してきて、やっと始まります。
早く食べたいものを不便なく食べられるようになりたいですね。